昨日出た無料セミナー

 有料セミナーのプレセミナー。発明関連でのカリスマの人が講師。本人の実質的な能力は相当だと思うんだが、話がうまいワケではなく、話の全てが垢抜けしているわけでもない。実際のところ、ところどころはかなりダサい。総合的には確かにすごい話だったんだけどね。受講者にあわせてあるという雰囲気は受ける。だとすれば、僕が出るべき講座ではないんだろう。

 いくつか抜粋。

 新規起業は「いいこと」と「儲かること」の重複点にあり、ここで儲けをしっかり考えることで形になるんだそうだ。儲けを考えないと、文化祭になってしまうんだとか。ここで、おじさんの多くは「得意なこと」と「儲かること」の重複点で考えるので、全然実らないんだそうだ。得意なことっていうのは、どうやら「既に仕事にしていること」のようで、僕などが考える得意なこととは別の意味のようだ。つまり、多くの人にとって得意なことというのは、何となくであってしまった生業のことをいうようなのだ。で、ほとんどの人はその生業と、好きなことの区別が付かないので、そういう前提にたった話のようだった。「良いこと」が大切になっているのは協力者が現れるかどうかを非常に重視しているらしい。反対は出来ないが、おそらく「良いこと」を考えるのが苦手な人は多いはず。というか、良いことと悪いことをきっちり分離して人生を生き抜ける人は多くなかろう。そんなことしたら生きていけない人は多いだろう。

 発明を考えるときには「テーマが先、実現を考えるのはあと」なんだそうだ。理系の人間は実現を先に考えてしまうので非常に不得意なんだとか。文系の女性がもっとも適しているんだとか。これは実現そのものは結構成功しやすいということのようだ。

 週末起業の条件は、「飽きないで感動を続ける」「最低どれだけの時間を割くかのコミットメント」「仲間と指導者」の三つが必要とか。一般起業でも似たようなものかもしれない。実体としては、仲間と指導者を待っているような人はほとんど起業にこぎ着けないけどね。

 オジサンの特徴は、頭に「思いこみ、こだわり、きめつけ」が、心に「欲望、不安、焦り」が、体に「二酸化炭素、アルコール、乳酸」が満たされていることだとか。これは若い女性に言うとかなり激しく同意するらしい。

 僕は「不安と焦り」が全然プラスに作用しない人間で、その時点で立ち止まるのだけど、そういう人は多いのかなと思った。体に関しては激しい運動を定期的に行うことで避けられそうだ。頭はまだこんなものが支配するほど歳とっていないし、楽に生きてきてもいないな。

 同じ紹介者に誘われてきた人は、金を取るセミナーの体をなしていないと、大変お怒りになって帰った。字面だけではなく、そうとうに別の価値観からの言葉を投げていた。そんなもんかと思ったし、そういうセンスは勉強になったが、さて、自分がそういうことをやるときにそれを満たせるかどうかはなかなか難しいかもしれない。こりゃ、大規模セミナーをやるときにはちゃんと考えておかないとイカンね。苦手だし、めんどくさいし、そんな非実質的な部分を整えないとその先がないなんてやってられないとも思うんだが、得意な人にやってもらえばそれでいいのかな。