ちゃんと追試しろ

 先日の「蔓延するニセ科学」はなかなか評判ですな。教育テレビの面目躍如といったところでありましょう。
 でも、「水にありがとうと声をかけたら、うんたらかんたら」というのが言下に否定されて、方々でその通り書いている人がいるが、元々の説を細かくは知らないけれど、この程度のこと誰にでも追試できるんだからやってみればいいじゃんか。偉そうな人、頭が良さそうな人に言われて信じるのは、全然科学的態度じゃないぞ。
 論理的背景があるなら、その論理が科学でないと明言できるが、「わけはわからんが、とにかく結果が出るぞ」というのは追試によってしか否定できないはずだぞ。そりゃ「水にも言葉が通じます」というのは、「その理由は違うでしょ。たぶん」と言えそうだけれど、「じゃぁこの実験結果をどう解釈するか」は様々な議論と証明実験が行われなければならないところであろう。
 本当はねぇEM菌もやばいんだよねぇ。実験によるお墨付きを与えたのは確か琉球大学の教授だったけれど、追試が全然効かないのよ。農学関係者の間では、かなり怪しいと言われている。で、質問すると、いろいろと細かい実験方法を聞いてきて小さな差異で「あー、そこが悪いからですよ」と言われる。波動水とか、クラスタとか、血液型占いとか、その程度のものが多くの人に否定されるのが第一段階とすると、EM菌はもう少し奥が深そうだな。とはいえ、僕も実験的意味を含めて使いましたさ。ま、効かなかったばかりでなく、土質を悪くしたけどね。本当に使い方が悪かったのもあるようだが。
 話は戻るが、僕のやってることなんて「論理的背景はほとんどワカランが、とにかく優位差があるぞ」というレベルの話でしかない、まぁ科学の中ではいっちばん泥臭い部分の話でしかないのであります。別に実効価値があれば論理はどうでも良いしという、ま〜怪しいレベルの話です。今現在やれているひとは科学者に近い思考形態をしているようだから、みなさんこの泥臭さを理解してると思うけどね。