優生学の歴史に関する本を読んで

 最近、優生学の歴史についての本を読んでいる。驚きだったのは、彼らが言う「生物として優秀を目指す」とは、およそ原始社会における優秀さでしかなく、体力の強さが現代社会において好適であるかどうかについてはほとんど考慮していない。

 曰く、「徴兵検査で徴兵されなかった人が、国内に残って子孫を残すと、民族が弱体化する」というのだ。しかし現実には、うまいこと立ち回って戦争に行かずに済むような能力のほうが圧倒的には現代社会に好適だ。

 で、もし「ADHDが狩猟に役立つ」とするなら、悪魔的な優生論にとってADHD(が遺伝性を絡んでいたとすると)は絶対的に保護すべき遺伝子ということになるが・・・・まぁどうでもいいや。

 この手の文系人が援用する馬鹿馬鹿しい論理は、取り合うのも難しいものが多々あるが、そのなかでは真っ向から反論できるわかりやすい間違いと言えよう。日本では櫻井良子などが、反戦の理由として現在でも使っている。どうしょうもないのだった・・・。