勝ち組に必要なモノは?

 「人の行く 裏に道あり 花の山」とは先物相場の名句だが、相場の世界だけではなく、一般の世界にも情報格差は確実に大きな格差となって訪れつつある。

 まだ読み終わっていない「希望格差社会」だが、結局のところ、雇われることを前提とする限り、人生は人任せ、運任せになる。その意味、学歴がなければ相応の就職をする可能性すらなくなってしまうわけだ(昔は確実だったけれど)が、では、自営業者、起業家にとって最も必要なのは、間違いなく「情報の収集力、評価力、分析力」ということになる。この能力があれば、勤務者になる必要はほとんどない。

 これってつまり・・・教養のことじゃん。で、科学的思考を含めたこの教養が身に付くのはどこか。恐らく、僕が考える最も大きな教養生産工場は「理系の高級大学院と家庭教育」なんだから、話はこれでしまいだね。後者のほうが確実だけれども、これはつまり教養が資産でしかないということにしかならない。課税されない資産。

 ま、僕は平等よりは自由競争を望むが、それはつまり格差に対して寛容であるか、無関心であるかという実際に過ぎないことを白状するよ。機会均等なんて神話だ。ま、日本ではスタンドプレーの優位性が正当に評価されているとは思えないので神話にも信者が多いけどね。なんでだろうね。

 3年前の大脳生理学では(今は違うかも)、親子の知能に遺伝的相関がないという話になっていたが、リチャード・ドーキンス(キーワードにかかってくれー)の言っていたミーム(さすがにキーワードは無理か。ごめん調べて。引用元は違ったけれどイノセンス中のトグサが択捉で「都市もまた拡張された遺伝子の表現型に過ぎない」みたいなことをいっていたアレ。動物園の動物の観察などからも、母性父性すら遺伝子には組み込まれていない可能性が高い)にも、遺伝形質にも相続税はかけられないもんね。

 優秀な子供を産むために精子を購入する時代だけれども、そんなことよりは家庭文化のほうが圧倒的に影響力が強いことを白人現物主義者はわかってしかるべきだろう。もちろん、双方に例外はあるけどね。