「もったいない」が流行だそうだ

 最近ノーベル平和賞を取ったアフリカ人が「もったいない」という単語を流行らせつつあるみたいなことをニュース23で言っていた。勿体というのはモノのことで、モノの価値が有効に利用されないことを言うらしい。

 新人類世代以降は、この単語をほとんど使わないんだそうだが、僕にとっては基幹用語のひとつであったりする。相場を持ち出すまでもなく、総和快楽主義にせよ、支出指導の基本にせよ、この「もったいない概念」がなければ到底成立しない判断基準の中で僕は日々を生きている。

 裏を返せば、「もったいない概念」の正確な把握、財産家並の把握こそが、有利な消費生活を展開する最大の鍵と言える。んが、長くなるのでここで多くを触れてもしょうがない。先日書いた、「**を買うような人が・・・」などがその一端である。

 言いたいのは、幼い頃からもったいないという言葉を使っていない世代に、食事を残すことなどからその概念を引っ張ってきても定着は無理だということ。では、僕はどうやって浸透させるかというと「郵貯に預けるなんてもったいない」「日本長期国債を買うなんてもったいない」「日本の生命保険に入るなんてもったいない」「居住用住宅を新築するなんてもったいない」「新車を買うなんてもったいない」という5つを強く推奨する。近い将来、ここには「名目学歴のためにお金を払うなんてもったいない」というのが加わることだろう。

 これらならその意味する科学的かつ会計的根拠を学ぶと同時に、「もったいない概念」がダイレクトに浸透するだろう。

 生涯収入の数割をも費やすか、リスクにさらすこれらの消費の実体と構造を知って、もったいない概念を理解できないとすれば、そのひとは一生、そうした消費に生き続けるしかない。それも業と思えばそれまでか。総和快楽主義の原則からも、それで悪いというわけではないしね。ただ、「天秤壊れてませんか?」とは聞いてみたいなぁ。