タイトル不明

 24日深夜にBS2でちょろっとみただけ。昭和30年代を背景とすると思われる映画。内容はどうでも良いんだけど、なにをすればどうなって、どういう結末が起こるかがわかっていた時代っつーのは、良いもんだなぁと懐古してしまった。確かに僕は現状の不安定な世界もワクワク感があって好きだけれど、出身階層、施された教育とその方向性などを鑑みれば、どちらがより有利で幸福になれたかは謎だ。

 テイノウビーウーマン(と読むのか?自伝は壮絶なものがあった)から辿った仁丹の広告http://www.eonet.ne.jp/~kuzui/m380510.htmにあるように、医学博士でさえあれば多くのものが約束された時代をうらやましく思わないわけではない。

 まだ読んでいないが「(本)近代日本の所得分布と家族経済」によれば、この時代に資本的には活発に投資が行われていたというのは事実のようであるし、不労所得に対する考え方は今の僕に近かったかもしれない。それでも自力で大卒を修める選択肢もあったのだから、零落の頻繁さから考えても現代ほどには階層化されていない世界のようにも思う。

 まぁいいや。わずか30年前にはそうした社会があり、20年前に人生の教育課程を終えた人が今苦しんでいるという現実はある。何度も書くが、僕が80年代に肌で感じた時代の移行がそれなりの時期に起こったから良かったようなものの、いま50歳代を過ごしている移行世代はある種の被害者であると思う。種だけまいたけれど、実りがなかったミタイナ。逆に、今の20〜30歳代でリスクを考えずにそうした種をまくとすれば、それは自己責任だろうねぇ。