恋愛適齢期

 どうなんでしょう?ダイアン・キートン相手だったら、面食いの僕は恋が出来るんでしょうか。確かに美しい以上の何かがあるんだが・・・。映画としてはなかなか小気味良い出来だと思う。映画「恋愛小説家」に着想を得ている気はする。だからニコルソン?じゃぁヘレン・ハントダイアン・キートンならどっちかと言われると、やはり現状ではヘレン・ハントだろう。なんだか贅沢な悩みのような気もするが、まちょと覚悟はしておけ。
 昔から、僕は歳とったら刑事コロンボピーター・フォークになるだろうと思っていたが、人相の悪さからしジャック・ニコルソンではないかと思い直すこともないではない。ただ、肥満にはかなり気を使うので、上手くすれば体型だけはイーストウッドになれるのだろうかと思ったりもする。
 マトリックス以降出所が少なく、どうかすると一発屋で終わりそうなキアヌをギリギリのところで使ってる気がしたが、イーサン・ホークでも良かったのではないかと思った。珍しくコメント編を見る気になっているので、続報の可能性アリ。
 ネタバレになるが、最後の方でニコルソンが昔付き合った女性に会いに行くところは、物語の根幹でもあり、彼の愛への成長の詳細な部分になるわけでもあり、もう少し細かく描写してあっても良かったのではないかと思った。それはエンターテイメント性が下がるが。
 二人が共に過ごす夜の愛の描写は非常に良く撮れているし、良く演れていると思った。なんかリアリティーがあった。
 愛の物語としてはラブアクチュアリー以来だと思うけれど、かなうはずはないか。ラブアクチュアリーとの比較でなければ何が足りなかったかを表現するのは難しいが、しかし、何かは足りない。良品と名作の境目はどこにあるのかを考えさせられる映画。とりあえず主題や演技者の表現力でないことは良くわかった。
 実は、編集と本じゃないかと思うのだ。そういう意味では、盛りだくさんにしすぎて、焦点を失っているかもしれない。上映演劇に関する部分は無くても主題性に影響はなかったと思う。入院に至る騒動の絡みもドタバタしすぎていて、筋と主題が霞むのに一役買っている。だからといって、「めぐりあう時たち」のような落ち着き払った映画にはしたくなかったのだろう。次がつくりにくくなるからか。
 いろいろ言いたいこと感じたことはあるが、この映画の研究からは映画作りに関する何かを得られるような気がする。78点。