21日のきっこの日記

 http://www3.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=338790&log=20060321
 やっぱり人文系の人間なんだろうなぁと思う。
 彼女が言っている秩序が大切なら、原理原則としては「女性は女性らしく」という前提になるだろうし、「金持ちはずっと金持ちで、貧乏人はずっと貧乏人」というのも相当の秩序だ。性差性よりも遙かに安定的だし。

 動物というのは本来が保守的に出来ているから、それが気持ち良い瞬間があるのは当然だし、逆説的にそうした秩序を破るのが楽しいというきっこの語り口もわからないではない。んが、それは秩序に対する相対的な反逆でしかない。フリーではなくアンチとしてのパンク的行動の存在感になってしまっているわけだ。パンクってそんな矮小なもので良いの?信じがたい。

 まぁ、わかりやすいけどね。ベンツに対するBMWであり、豊田に対する日産であり、プロ野球に対する高校野球独立リーグであり、金持ちに対する貧乏であり、男性に対する女性、年寄に対する若者、恋人に対するセックスフレンド、正妻に対する妾、妾に対する愛人、ってことなんだろう。前者観なしに単独での存在が許されない後者観の中に、パンク性が押し込められて良いの?本当に良いの?

 そうしたヒエラルキーを一方では徹底的に非難しながら、実体としては「秩序がないとおもしろくないよ〜」といっているわけで、「もーやーねー」という感想しかもてない。

 書いていることはおもしろいし、文才も相当だと思うが、器には疑問符がつく、そういう人間なのではあるまいか。お金に対するコンプレックスも随所に感じるが、結局のところ「秩序に対するアンチズムだったのね〜」と、納得した上、「その壁は自分で越えな」と思った。

 かなり保守的な女性だから、結婚は相当保守的な男性が似合うと思われる。若い時期にちゃんと哲学に触れていればこのクラスの固まり方をした人ではないと思うのだが・・・。残念!この声も届くまい。