スパゲッティーの作り方のコツ

 我が家での定番昼ご飯がスパゲッティーである。
 麺は、ファディーでソラーレというイタリア産のまっとうなもの(デュラム100%)をつかう。ディチェコのようにはいかないのだろうが、はっきり言って違いがわからないし、安いし悪くない。3kgで500円ぐらい。スーパーで売っている最下級の麺(日本製、デュラム小麦100%でない)が700gで300円弱だから、カナリ良い買い物をしているといえる。
 ゆで方はもちろん堅めだが、塩はソースによって変わる。イタリア原産のソースは塩が薄いためである。本当は3%海水と同じぐらいのお湯でゆでるようだ。相当に塩を使うのであまり良い塩を使う気になりづらいが、うちではとりあえず天然海塩の安めのものを使っている。といっても普通の塩の数倍するようだ。本当に塩味を必要とするときの塩はさらに数倍の値段のものを使っている。海塩なので、イタリア産のソースを使うときに塩を多めにすると、ゆであげたときに海の匂いがする。当たり前だが、ときどきのことなので毎回びっくりする。
 本当はどうするのか知らないが、ゆでた後、わざわざフライパンを使って炒めたりせずに、上からエクストラバージンオリーブオイルをちょこっとかけて、混ぜて、なんとなく体裁を整える。麺がくっつきにくくすることのほかに、香りをつけて、麺の表面をコーティングすることで湯気が出にくくなり、冷めづらくなるような気がする。気がするだけで本当のところは知らない。

 お湯は、寸胴鍋を使う。麺の量はだいたい一食で600gぐらい。つまり3kgのパッケージが5回でなくなる。うちの子供の食事量は5歳の方で大人と同じぐらい。2歳の方でレディースランチぐらい食べる。お菓子を食べないからである。

 これだけのお湯をコンロで沸かすと燃費が悪いので、システム給湯器を熱湯にして、最初の水の部分を捨てて熱くなったところで鍋に溜め、数センチ溜まったところで給湯器のスイッチを切り余熱で熱いお湯で大部分にする。ちょうど鍋一杯になった頃に冷たい水に戻る。ガス給湯器の燃費はコンロに比べて遙かに勝るので、これは非常にうまい方法だと思う。この状態でコンロにかけると、20分以上かかるのが5分ぐらいに短縮される。

 これに瓶詰めのトマト系ソースを併せる。選ばなくても普通に無添加だ。
 普通に日本人向けのママーパスタのでも260〜300円程度。ファディーのイタリヤ製のものでも420円ぐらい(ちょっと量が多い)。トマトだけのもの、トマトアンドバジル、トマトアンドガーリックの三種類ぐらい。これにファディーで買った1kg1000円程度の、本当のヨーロッパ産のマリボーチーズを小さく削って入れ、ラップをして2分半レンジにかけ、そのあとでチーズを潰す。混ざりもの度の低いお手軽なパスタソースだ。一食でたいてい使い切ってしまう。

 場合によっては、納豆やシーチキン、冷凍保存しているネギ、おひたしになっている小松菜、大根葉、ほうれんそう、青梗菜、すりたて胡椒などを混ぜる。おひたしはソースを吸い込み、ソースの量を劇的に減らすので皿に移してから麺と混ぜるのもコツ。キムチは混ぜたことがないが、納豆がうまいのだからうまいはず。余ったときはごはんにかけるとかなりうまい。ソースや麺をを冷やさないようなかたちであれば、生卵なども考えてみるべきだろう。黄身だけがいいんだけど、量を必要としそうだからなぁ。

 ソースの補助として、バジルペーストの小瓶と、アンチョビーソースの小瓶を常備している。双方とも小さじ一杯で一皿に行き渡る。前者は奮発して高いのを買ったがあまりうまくなかった。料理の材料には良いのかも知れない。後者はママーパスタ製。唐辛子も入っている。

 子供にも人気度の高いお昼ご飯である。僕は料理すると言って結婚したのに料理しないことについてカナリ文句を言われるので、昼ご飯は出来るだけ家で麺を作ることにしている。

 後かたづけは、トイレットペーパーで拭いてから。

 燃費別で、一食当た300〜600円といったところ。
 これがなかなか飽きない。すでに2シーズン目。夏はそうめん主体なので、サイドディッシュが必要になるが、スパゲッティーは必要ない。