どこからどこまでが遺伝か

 どうやら、夜尿症や、爪を噛む、鼻をほじるなどの癖から、楽な姿勢、好きな踊りなど、かなりの部分のものが遺伝であることが最近あかされつつあるようだ。知能に関しては、幼少期ほど環境との関連性が深く、老年期になるほど遺伝的関連性が高そうだという話になってきた。生育環境の違う一卵性双生児を研究した結果の話。
 親父や僕に比べてはるかに凡才と思われていた弟が二十代後半から急激に知性的頭角を現して僕らの会話に参加するようになった背景にはこういうこともあるんだろうな。まぁ、僕は親父が好きだし、彼は10年前に脳内出血で倒れているくせに六十代後半になった今もかなり頭が柔らかいし、未だに運動能力の上昇が見られるし、外的情報刺激に敏感だし、ここから先、これ以上に似てくることはナンの問題もないので、ここまでは別に良いんだけど、発展して導いた考察がある。
 大学進学時点での成績は家庭環境、日本においてはとりわけ所得との相関が高いことがわかっていることと、上記事実をあわせると

総論としては「良い大学を出た奴の中で世帯所得が高い奴ほど、歳とると本来の遺伝的知能の特質が表面に現れて差異的把握としてはツカエネー奴になりやすい。エスタブリッシュメントになっていればいるほど、その被害は甚大である」

ということなのだな。

 強い軍隊を作りたいのなら、こういうことはもっと議論されても良いと思うぞ。

 ちなみに、アメリカでは大学そのものの学費が高い(公立大学でも年間300万円程度)ので世帯所得とその子供の進学率の相関は「比較にならないほど高い」です。