グローリーロード
桶狭間の戦いの時、信長は「首を取るな」と言明してそれによって戦闘効率が高くなったそうだ。そりゃ、名のある武将を討ち取るたびにノコギリみたいに刀を使ってクビをちょんぎって持って帰っていたのでは戦闘効率どころの話ではなかろう。しかし、それまではそれが常識だったし、それを変えた。だから信長はこのことに限らず様々なエポックメイキングをしたと言われる。
しかし、同様のことを言明した頭領はほかにもいたらしい。たまたま時代が追いついていなかったので、その命令が守られなかったという話もある。戦功は武将の首によってこそ評価されるので、当たり前の話だ。
この映画、ほとんど実話に基づいていて、結果的に黒人のバスケチーム登用に道を開いた話だったが、それがエポックメイキングたり得たのは、黒人チーム全員がリンチで殺されたりしなかったからであり、また、勝ち進む過程で周囲(チーム支援者など)に潰されなかったからでもある。
もちろん、信長にしてもこの監督にしても人間力で押し切った部分は非常に大きいであろうから、その実現力は評価されてしかるべきだろうけれども、なにがエポックメイキングだったのかの詳細な考察は大変重要だろう。
実際の本人によるスペシャル映像や、関係者インタビューなど、特典にも見るものが多い。85点
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