スカイクロラ

 久しぶりに幕で見る。空中戦が秀逸とのことだが、それほどでもない気がした。これならパールハーバーのほうが良かったんじゃない?
 あと、戦闘機「散香」が、オネアミスの翼の戦闘機にそっくりで、リスペクトしたのかと思った。
 調べてみたら、少なくとも数人が同じことを言っている。
 http://fpi.sytes.net/~tomo/cgi-bin/blog/archives/2008/08/_the_sky_crawle.php


 散香(リンクが開きます)
 第3スチラドゥ(リンクが開きます)


 まぁ個人的には似ていても何でも良いんだけどね。というか似ていた方が親近感あって良いんだけどね。

 戻ってきて読んだ平野さんのメルマガで、「見てきました」となっていて「予備知識がないと後悔する」と言われたので「ガーン」となって急いで設定を調べたが、別に僕みたいにあの手の映画や漫画(コミックのアップルシードなどの士郎作品や、押井作品)を見慣れている人間にしてみれば、設定のすべてがちゃんと把握できるようになっているのだった。

 幕に見に行ったのは空中戦を見るためだったが、その点はあまりたいしたことなかったなぁ。同じCGなら、金かけてやったほうが良質になるということか。今のところの最高峰はパールハーバーだな。この空中戦は彼の評価を落としたと思う。ひどかったわけじゃなくてね。世界最高のものではなかったという意味で。

 ストーリーもそれほどでもない。イノセンスのほうが心に響くものがあったな。押井としてももっと若者向けに作ったようではあるし。

 あと、現代の若者も十分命の危険にさらされていますよ。現実には餓死に、科学的には連動地震に。それだったら暗喩としてこれをつくらずに、連動地震のパニック映画を作った方が良かったのでは?

 あー、考えてみたら、押井作品のなかで最も評価低いかも。一般人に受け入れられない、天使のたまごより下かも。でも、あれだけ思い入れがあると言われている宮さんの飛行シーンに勝るとも劣らなかったのはすごいかも。

 絶対評価すれば低くないけれど、押井作品の中では低い。特にストーリーは陳腐。75点がいいところ。原作は日本語表現もあるのでどうか知らんが、この設定なら筒井、小松なら、もっとスゲーモノが書けるはず。おそらく押井は小松左京の短編の情緒性と相性が良い。

 作画は85点ぐらい?もっとどうにかなっても良かったんじゃない?