マトリックス三部作

 スピリチュアル映画であることは最初から知っていた。が、アクションシーンが多くてめんどくさいね。しかも美しくない。あの殺陣を喜んでみる人の気が知れない。僕ぐらいの素人がみたって背筋が伸びていないことで大変形が悪くなっているのは明白である。CG使うのなら達人に殺陣をやらせて、顔だけ差し替えれば良かったんじゃないの?意味わからんし。
 白人がお得意のダンスだって、あんなに形が悪けりゃ見せ物にならんでしょ。そのレベルの形の悪さ。
 ま、台詞を聞くためにみたんだけどね。スピリチュアル信仰がないほとんどの人にはまずわからない難解で言葉遊びにしか見えない台詞の数々。別に良いんだが、この一連の語群の裏に通底するスピリチュアル認識があることを理解できる人はほとんど居るまい。別にそれで映画の価値が下がらないのがこの映画のすごいところ。
 昔のポルノ映画が「濡れ場三回以上」という条件さえ満たせば何をやっても良かったことで、多くの実験的意欲作が作られたというのに、似ている。「アクション時間50%以上」「試写会で一定以上の点数を出すプロット」という条件を満たせば、それ以外はどうでもよかったのだろう。連作なので収益は保証されているようなものであるし。70点。