経済制裁

 危険だなと思うのは、遺骨「ひとつで状況をここまで進展させ、しかもまだ事態は進行中だ」ということ。どこかで聞いたせりふでしょ。パトレイバー2の映画を見た人は多いと思うが、こうしたモノの見方を現実に生かしている人は少なかろう。陰謀説が間違ってるかどうかは別にしてね。確認のしようがないのは事実だ。

 ま、僕が極東戦争の勃発を目指しているテロリストなら、周到に準備して誰にも気づかれずに飛行機の中で遺骨を差し替えるぐらいのことはやるだろうね。これまでの状況から、遺骨が偽物だったとしても誰も本質的には疑わないし。

 驚いたのは、これまでは弱腰だった外務省までが制裁やむなしとの意見に全面的に切り替わってしまったかに見えること。やむなく踏み切った経済制裁が奏功せず、事態は長期化、かの国の態度は徐々に硬化、外交ルートは次第に閉ざされ、追いつめられた政権は最後の花火を打ち上げる、というぐらいのシナリオに突入しても、まぁ、驚かないね。

 状況から考えて、アメリカが武力でこの問題に参加するとしても通常兵力の投入はしづらかろうから、非通常兵器の使用も視野に入れてはいるだろう。当たり前か。

 しかし、国際問題の専門家が読むだろうと思うと、この手の話題は筆も鈍るね(笑)。そんな可能性いつだって同じなのにね。

 ふと思い出した。幅30センチ、長さ3メートルの板が高さ30センチにあれば渡るのは怖くないが、同じ板が高さ30メートルにあると、怖くて渡りにくいのと同じか。