格差拡大と貧困は明確に違う

 何度も書いているように、格差は本質的問題ではないばかりか、文明を形成してきたのは格差である。格差が嫌いな人は世界文化遺産を見に行くのをやめなくてはならない。格差こそが人類文明を得させてきたのである。
 逆に、貧困救済は格差の放置と背反しない。原始社会で生存不可能な状況の様々な人々が生き残るのが文明社会と原始社会の最大の差異である。これにより人類は人口を得て、人口によって富を築いてきた。
 このふたつを混同したがる傾向は、「貧困を救済したくない人(格差という言葉で誤魔化そうとしている人)」と、「格差と貧困を混同している人」の両方に見られるのは極めて残念なことだ。
 九条の時と同じく、うまく騙されている人が多いのは悲しいことだ。