当事者性の確保

 第一陣が帰った。もともとある医者の都合にあわせた日程だったが、その医者は結局来ないで、そのほかの参加者の一部がそれに引きずられた感じだ。第一陣のなかの一人は、大変熱心に関わるあまり、通訳兼コーディネーターに比較的強い不満を感じていたようだった。
 実際、今回は初めて僕は団体の当事者性が気になった訪問となった。専門家、殊に教授などが同行しているので普通にしている限りは挨拶や紹介はそちらが先になるし、英語での直接会話のほうが通訳を介しての会話よりも圧倒的に好まれるので、僕ぐらいの英語力ではなかなか難しいというのもある。
 ただ、専門家はあくまでも我々の御輿に乗る人たちであり、我々こそが当事者であるのは間違いないので、それを現地人にご理解いただくというのもある程度必要なことであるように思う。この点、同行の専門家や、大使館はそれを良く理解していただいている。実態としてかなり立ててくれている。このことに関して、99年、00年の訪問時の専門家のトップは良く理解できていなかった。それに対してちゃんと反論できなかったのは悔いが残るが、周辺からの評判も良くないので、まぁ、そんなものなのだろう。
 中曽根がサミットの時にレーガンサッチャーの間に割って入って映像上の存在感を演出したのは、未だに記憶として鮮明だ。似たような努力が必要なのかもしれない。とはいえ、後半はそういう表敬訪問が少ないのだけれど・・・。